この記事はもともと、市販薬向けのセルフメディケーション税制を「年12,000円超なら使える」とだけ書いていました。実際には控除できるのは最高88,000円までで、健康診断や予防接種など「一定の取組」をしている人だけが対象です。
そして🔴いまの法律では、この制度が使えるのは令和8年(2026年)12月31日までの購入分です。厚生労働省は令和8年度の税制改正要望で延長・恒久化を求めていますが、2026年9月26日の時点では、2027年以降どうなるかは決まっていません。市販薬のレシートは年内のうちにまとめておくと安全です。
出典:国税庁 No.1120(医療費を支払ったとき)/国税庁 No.1129(セルフメディケーション税制)
医療費控除は、年間の医療費が10万円(または所得の5%)を超えた場合に、超過分を所得から控除できる制度。確定申告で還付される所得税・住民税の合計は数万円〜数十万円に。家族全員分まとめて申請でき、通院交通費・歯科治療費・出産費用なども対象です。
「医者通いで医療費がかさんだ年」「家族の出産・歯科治療があった年」——こうした年に確定申告で 所得税の還付 を受けられるのが 「医療費控除」。年10万円(または所得の5%)を超えた医療費が 所得から控除 され、結果として税金が 数万円〜数十万円戻ってくる 制度です。
医療費控除とは|医療費を所得から差し引く税優遇
医療費控除は、本人または生計を一にする家族(配偶者・子・両親等)のために支払った 1年間(1/1〜12/31)の医療費 が一定額を超えた場合、確定申告でその超過分を所得から控除できる制度。所得税法73条に基づく 所得控除 の一種です。
計算式
医療費控除額 =(1年間に払った医療費 − 保険金などで補填された額)− 10万円
※総所得金額等が200万円未満の人は、10万円ではなく「総所得金額等の5%」を差し引きます
たとえば総所得金額等が150万円の人なら、差し引くのは10万円ではなく7万5,000円。所得が少ない人ほど、10万円に届かなくても使えるのがこの制度の大事な所です。
※ 控除上限:年 200万円
還付額の目安
| 所得税率 | 控除額 10万円 | 控除額 50万円 | 控除額 100万円 |
|---|---|---|---|
| 5% | 1.5万円 | 7.5万円 | 15万円 |
| 10% | 2万円 | 10万円 | 20万円 |
| 20% | 3万円 | 15万円 | 30万円 |
| 23% | 3.3万円 | 16.5万円 | 33万円 |
| 33% | 4.3万円 | 21.5万円 | 43万円 |
※ 所得税+住民税の合計還付額
対象になる医療費(主なもの)
- 診察料・治療費(保険診療・自由診療いずれも)
- 処方薬代(病院処方)
- 歯科治療費(インプラント、矯正は治療目的のみ)
- 出産費用(分娩費、入院費)
- 入院費(食事代含む、差額ベッド代は治療上必要な場合のみ)
- 通院交通費(公共交通機関のみ、タクシーは原則対象外)
- 市販薬(治療のために買ったもの。予防や健康増進のための購入は対象外。なお市販薬には下の「セルフメディケーション税制」という別の特例もあり、どちらか一方を選びます)
- 介護サービス費(医療系のみ)
- 視力矯正手術(レーシック等)
- はり・きゅう・あん摩(医師の同意書必須)
対象にならない医療費
- 美容整形・脱毛
- 近眼用メガネ・コンタクト
- サプリメント・健康食品
- 予防接種(医療目的でない)
- 人間ドック(病気発見時は対象)
- 差額ベッド代(特別療養環境室)
申告に必要なもの
- 医療費控除の明細書(自分で作成、領収書集計)
- 領収書(5年間保管、提出は不要に)
- マイナンバーカード or 通知カード+本人確認
- 給与所得の源泉徴収票(会社員の場合)
- 還付先銀行口座情報
セルフメディケーション税制(市販薬向けの特例)
ドラッグストアで買えるスイッチOTC医薬品などの年間購入額が 12,000円を超えた 場合、
超えた分を所得から差し引ける特例です。通常の医療費控除とのどちらか一方しか使えません
(申告したあとで、更正の請求や修正申告によって選び直すことはできません)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 控除額 | (1年間の対象医薬品の購入額 − 保険金などで補填された額)− 12,000円 |
| 控除の上限 | 88,000円 |
| 使える人の条件 | 「一定の取組」をしていること:健康診査(人間ドック・各種健診)/市区町村の健康診査/ 予防接種(定期接種・インフルエンザ)/勤務先の定期健康診断/特定健診・特定保健指導/市区町村のがん検診 のいずれか。 申告する本人が行っている必要があります(家族が受けていてもだめです) |
| 対象かどうかの見分け方 | レシートに「セルフメディケーション税制の対象商品」と印字されます。 パッケージに共通識別マークが付いている商品もあります |
| 🔴いつまで | 令和8年(2026年)12月31日までの購入分。 2027年以降は延長が要望されていますが、2026年9月時点では決まっていません |
⚠人間ドックなど「一定の取組」にかかった費用そのものは、この特例の対象になりません
(条件を満たすための取組であって、控除される医薬品代とは別です)。
正直な確認ポイント|医療費控除で取りこぼさないために
公的情報からの整理です。(1) 目安は年間10万円超(所得200万円未満の人は“所得の5%”超)で、生計を同じくする家族の医療費を合算できます。(2) 通院の交通費(公共交通機関)も対象になり得ます(領収書・記録を残す)。(3) セルフメディケーション税制とは選択制でどちらか一方。確定申告が必要で、会社の年末調整だけでは戻りません。対象範囲は細かいので、国税庁の最新案内で確認を。
独自視点|「家族分まとめる」のが鉄則
医療費控除の最大のコツは 「家族の医療費を世帯主にまとめて申告」。家族全員の医療費を一人(通常は高所得者)が支払ったとして申告すれば、所得税率の高い人の所得から控除 され、還付額が最大化します。特に共働き夫婦は、世帯所得が高い方が申告する方が有利。
こんな人におすすめ
- 出産・入院・歯科治療等で大きな医療費があった
- 家族に通院中の方がいる
- 持病で年間医療費が10万円を超える
- 会社員で確定申告したことがない
まとめ|「家族の医療費はメモを取って一括申告」
医療費控除は、年間10万円を超える医療費がある家庭にとっての 最大の節税策。家族全員の領収書を1年分集めて、確定申告(2/16〜3/15)で申告するだけ。e-Tax なら自宅から完結します。
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✍️ この記事を書いた人
チケットナビ編集部
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